HSPやHSCという言葉、聞いたことがありますか?
HSPは、Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)の略で、「人一倍敏感な人」のこと。
HSCは、Highly Sensitive Child(ハイリー・センシティブ・チャイルド)の略で、その特性を持つ子、いわゆる、「人一倍敏感な子」のこと。
芸能人のロンドンブーツ1号2号の田村淳さんが、自分はHSPだと公表したことで、HSPを知る方が増えたように思います。
『繊細』
カウンセラリングの先生に
HSPだと言われました…
昔からなぜ自分だけ?と
不安に思ったこともあるけれど
HSPなんですよと言われたら
とても気持ちが楽になった…
#HSP— 田村淳 (@atsushilonboo) December 26, 2019
また、中田敦彦さんはYouTubeで、「【繊細さん①】気がつきすぎて疲れる人へ今日からできる実践テクニック」という動画を出されています。これは、「気がつきすぎて疲れるが驚くほどなくなる「繊細さん」の本」武田友紀(飛鳥新社)に沿って「HSP=繊細さん」のことについて話されています。
私は、息子を産んで育てるにつれて、色々困難なことが次々起こり、発達障害かもしれないと、不安になって調べていた時に偶然このHSCという特性について書いている本に出会い、まさに息子のことだと、ものすごく納得しました。そして、私自身も同じだなと感じました。
私の出会った本、明橋大二先生の著書「HSCの子育てハッピーアドバイス」の紹介をしながら、HSP・HSCについて話したいと思います。
明橋大二「HSCの子育てハッピーアドバイス」
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HSCの子育てハッピーアドバイス HSC=ひといちばい敏感な子 [ 明橋大二 ] 感想(32件) |
著者について
巻末の〈著者略歴〉からそのまま引用させていただきます。
明橋 大二(あけはし だいじ)
心療内科医。専門は精神病理学、児童思春期精神医療。
昭和34年、大阪府生まれ。京都大学医学部を卒業し、現在、真生会富山病院心療内科部長。児童相談所嘱託医、NPO法人子どもの権利支援センターぱれっと理事長、富山県虐待防止アドバイザー、富山県いじめ問題対策連絡会議委員として、子どもの問題に関わる。
著書『なぜ生きる』(共著)、『子育てハッピーアドバイス』シリーズ、『みんな輝ける子に』『見逃さないで!子どもの心のSOS 思春期に がんばってる子』『心の声に耳を傾ける 親と子の心のパイプは、うまく流れていますか?』など。
訳書『ひといちばい敏感な子』など。
現在、自己肯定感を育む子育てを日本全国に広めるため、「認定子育てハッピーアドバイザー養成講座」を開講し、支援者育成に当たっている。
(詳細は、http://www.hat-a.com)
・明橋大二ホームページ http://www.akehashi.com/
この本との出会い
「子育てハッピーアドバイス」は、有名なシリーズなので、図書館や子育て広場などにも良く置いてあります。
一番最初の「子育てハッピーアドバイス」は2005年に発行されています。もう15年も経つのですね。私が結婚するより前!
息子を産んだ時、この本を知っていて、子育てするときは読もうと思っていたので買って読みました。マンガで分かりやすく書いてあるので、頻回授乳に疲れてぼーっとした頭でも理解できてうれしかったです。挿絵、マンガは太田知子さんのかわいらしい絵で、見ていてほっと出来ました。
また、子育て広場で「忙しいパパのための 子育てハッピーアドバイス」が置いてあったので読んだことがありますが、パパさんみんなに読んでほしい!!!と思いました。子育てに必要なこと、ママの思い、パパのやってしまいがちなこと、どうしたら良いのかなどが、とても分かりやすく書いてありました。
このシリーズが大好きですが、次々と出版される(10冊以上出版されています)けれど、重複する内容もあり、最初の本以降は買ってまで読むことはありませんでした。が、息子の強いこだわりなどで悩んで、発達障害を疑い、何か本を読んでみようかと探していた時に、「HSCの子育てハッピーアドバイス」がおススメに出てきました。
HSCとはなにか、全く知らない状態でしたが、「HSC=ひといちばいびんかんな子」というのを見て、これだ!と思いました。
本を読んで
ひといちばい敏感な子(Highly Sensitive Child)とは、アメリカの心理学者、エレイン・アーロン氏が提唱した言葉です。
明橋先生は医師としてたくさんの子どもに出会ううちに、感覚的にも、人の気持ちにもとても敏感な子がいるのに気づき、アーロン氏のHSCという言葉に出会い、アーロンさんの本を邦訳し『ひといちばい敏感な子』というタイトルで平成27年に日本で出版しました。その反響が大きく、この、「HSCの子育てハッピーアドバイス」を出版も決まったようです。
HSP・HSCとは明橋先生が日本に持ち込んでくれた言葉なんですね。
HSP、HSCって悪いの?メリット、デメリットは?
「人一倍敏感」ということが悪いのでしょうか?
これは、ただの特性であって、障害とか病気ではないです。
生まれつき持っているもので、何も悪くない。このことは、この本でも、繰り返し伝えています。
この本の中ではHSCについては下のようにまとめられています。
・HSCとは「ひといちばい敏感」という特性です。(5人に1人の割合)
・生まれつき、よく気がつき、深く考えてから行動します。
・体の内外のことに敏感です。
・よく気づく得意分野は、人それぞれです。(雰囲気や表情、におい、ユーモア、動物とのコミュニケーションなど)
・悲しみや喜びを、他の子よりも強く感じています。
・感受性が強く、豊かな想像力があります。
こういう特性があるので、
”嫌な思いをしたときには、他の子よりも臆病になったり、怖がったり、落ち込んだり”
して、これが、こだわりの強さや、ひいては育てにくさや、自己肯定感の育みにくさ、成人してから鬱になりやすいなどの難しい面があることに繋がります。
でも良いきっかけがあれば、
”素晴らしい創造性や協調性、優しさを発揮”できると書かれています。
こういう特性を受け入れてあげて、自己肯定感を育み、その子の長所を伸ばしてあげたいです。
5人に1人はHSP(HSC)
5人に一人と言われると、結構多い感じがします。でも、ママ友さんたちと話をしていると、程度の差はあっても、服の好き嫌いがある子、偏食の子、小さいのに人の気持ちに鋭い子、など、もしかしたらそうかなという特徴のある子は結構います。
”HSCは治すものではありません。「自分らしさ」を伸ばしていきましょう”と明橋先生も言っています。自分らしさ、その子らしさを分かりやすくとらえられる考え方だと思います。
安心できる環境とほめて育てること
”HSCの子に、厳しいしつけや叱責は逆効果”だそうです。ほめられて、安心感を持つと、伸びる、そんなタイプのようです。
息子も、何か出来ないことをしかると、「まだ僕は、小さいんだよ!」「もう絶対やらない!大きくなるまでママがやって。」となってしまい、頑固に、もう絶対挑戦しなくなってしまうことも多いです。ほめてあげること、安心感を与えてあげることを心掛けて、息子とかかわっていきたいと思っています。
周囲の人や学校とのかかわり方について
息子のこだわりは、単なるわがままとも捉えられてしまうこともあります。私の実家の親、息子の祖父母からは、偏食は甘え、なんでも食べさせなさいなどと、ことあるごとに言われます。が、こういう特性のある子なんだと、この子のありのままで受け入れてくれたらいいなと思います。
それでも”どうしても理解してもらえないときは、境界線をひきましょう”と書かれています。
子どものこだわりなんて、甘えなんて、絶対こうしたら治る!やらないのは親が怠けている!といったように、厳しく言ってきて、どうしても理解してくれない方もいますが、これを読んで、境界線を引いていいんだな、とほっとしました。
子どものことを一番に考えるということは、こういう判断も必要だとしみじみ感じました。
また、集団生活を行う学校では、細かいこだわりへの配慮は難しいことも多いと思います。学校に説明するとしたら、ゆっくり話す時間を取るのも難しいだろうし、子どもの特徴を分かりやすく伝えるのは難しそうです。そんなときのために、”学校の先生のために”という章があります。これ、すごく役に立ちそうです。もし、息子がこれから小学生になって、必要があったら先生に見てもらいたいと思います。
子どもたちへのメッセージ
最後の章はHSCの子どもたちに向けたメッセージになっています。私はここを読んで、私もHSPですから、暖かい言葉で泣いてしまいました。
息子が分かるようになったら、読んであげたいと思います。
すこしだけ、引用して紹介させていただきます。
特にこれからの難しい世の中、環境も社会も大きく変わり、人と人の間のストレスが大きくなった時代に、あなたのような人は、ますます必要とされるでしょう。
ぜひ、自分の持って生まれた性格に自信を持ち、才能を開花させましょう。
そして自分も人も幸せになる方法を見つけていきましょう。
それがあなたに与えられた役割であり、生まれてきた意味なのだと思います。
HSP、HSCの皆さま、幸せになりましょう!
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HSCの子育てハッピーアドバイス HSC=ひといちばい敏感な子 [ 明橋大二 ] 感想(32件) |
ネットで出来る診断テストの紹介
HSPの提唱者であるエレイン・N・アーロン博士のHSP自己診断テスト
HSPチェックリスト全27問です↓
こちらは子ども-HSCの診断用のテストもあります。問いかけが「わたしの子どもは」となっており、親が子供の特徴を考えてチェックするものです。
子供用は全23問↓
私の結果 27問中25個!
息子の結果 23問中22個!
と、いうことで、やっぱり私も息子も、HSP&HSCのようです。
より詳しくテストしたい方向けのテスト
デンマークの心理療法士イルセ・サン氏が、アーロン博士のチェックリストを元に作成された診断テストです。質問は48個あります。
「はい」「いいえ」で答えるのではなく、1項目ごとに0〜4点のスコアをつけ、計算していく方式です。問いに対する答えを選んでいけば自動で集計してくれるので手軽にできます。
私の結果
予想はしていましたが、HSP度:【強】でした^^;
2回やってみましたが同じスコアでした。
自分の特徴を知っていることで、どうしたら自分らしく、良い面を発揮して生きていけるのかということが分かってきます。
もしかして、自分も、と思う方がいたらやってみてください。
まとめ
HSP、HSCでも、そうでなくても、自分を知って、自分の長所を伸ばすよう努力することは大切だと思います。
また、どんな特性の人も、思いやりをもって、受け入れて、助け合いながら生きていけたらいいなと思います。
HSCという特性を持った子は難しい面もあるけれど、この子だけの大きな花を咲かせられるように、笑顔でいられるように、関わっていきたいなと思います。
ということで、これからもにこっとゆるっと生きていきたいです。
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